[No.948-1]モジモジ
No.948-1
登場人物男性=牽引役
女性=相手
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ここ数ヶ月、日曜日の午前中にあるLINEが届くようになった。
でも、今日はまだ届いていない。
「忘れてるのかな?」
督促するのは変だけど気にはなる。
「まずは、さりげなく・・・」
言葉ではなく“空腹を連想させる”スタンプを送った。
彼女ならきっと気付いてくれるはずだ。
「これでよし・・・と」
日曜日になると料理の写真が送られてくるようになった。
ただ、“インスタ映え”を狙ったものではない。
それに、単なる料理自慢をしているわけでもない。
「気付いてくれ・・・あっ!」
そう独り言を言いかけた時、スマホのバイブが激しく振動した。
「おっ!来たか!」
多分、料理の写真に間違いないだろう。
バイブの振動が何度も続いたからだ。
「どれどれ・・・」
やはり、料理の写真だった。
それも、12枚。
「今回はいつもより多いな」
そこには、秋の味覚がふんだんに盛り込まれていた。
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