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[No.946-1]私は三流

No.946-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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「・・・どうしたの?浮かない顔して・・・」
「う、うん・・・」

ここに来て、かなりのスランプに陥っている。
原因はいくつか考えられなくもないが・・・。

「スランプ?」
「なんかスポーツとかしてたっけ?」
「ううん、私の場合・・・」

長年続けている“アレ”のことだ。

「・・・もしかして、ブログのこと?」
「そう!当たり」

ブログで小説を書いている。
正しくは、日常を“小説風”に切り取ったに過ぎない。

「まぁ、書けてはいるんだけど」

内容が伴っていない。

「そう?私が見る限り、そんな風には見えないけど?」
「“そんな風に見えない”のが逆に問題」
「どういう意味?」

最近、小説の質が落ちている。
私が言う質とは、見栄えのよさじゃない。

「世界観というか、泥臭さというか・・・」
「あなたがよく言ってる“商業的な”ってこと?」

さすが友人、よく知っている。

「そう・・・なんか、小さくまとまって」

魂が抜けた小説ばかりになっている。

「それでもね、“拍手”をくれる人が居て・・・」

同一人物か分からない。
ここ数ヶ月、日に20以上の拍手をもらうこともある。

(No.946-2へ続く)

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