[No.935-1]見えない命
No.935-1
登場人物
女性=牽引役 女性=相手
-----------------------------
「あれ・・・今年は何も育てなかったの?」
土だけのプランターが寂しく並んでいる。
いつもなら、何らかの植物で賑わっているころだ。
「ほら、今年は・・・」
「・・・ゴールデンウィークに帰省したので」
なるほど・・・。
同じ家庭菜園仲間としては、それだけでも理由が分かる。
「今年は特に長かったもんね」
「うん、さすがに10日間も家に居ないんじゃ・・・ね」
だから、あえて育てなかったようだ。
多分、私もそうするだろう。
「迷ったんだけど・・・」
「まぁ・・・結果、そうなるんじゃない?」
ベランダでは限界がある。
際に置いたとしても、それほど雨には当たらない。
「そもそも雨は降らなかったし」
予報通り、雨は一度も降らなかった。
そうなると、決断は正しかったと言えよう。
「・・・結果オーライということで!」
「だね!」
ただ、少し気になることがある。
| 固定リンク | 0
「(038)小説No.926~950」カテゴリの記事
- [No.950-2]半年先にあるもの(2019.12.01)
- [No.950-1]半年先にあるもの(2019.11.30)
- [No.949-2]目薬(2019.11.28)
- [No.949-1]目薬(2019.11.27)
- [No.948-2]モジモジ(2019.11.24)
コメント