[No.915-2]君の名は
No.915-2
「・・・えっ・・・と・・・何だっけ・・・な」
「ビーチとかで見かけるやつよね?」
確かにそう見えなくもない。
けど、少なくともうちの家族は、室内だけで使っていた。
「ん~・・・思い出せない」
独特なネーミングだった気がする。
何となく、響きが良いような・・・。
「ほら、どれも幸せそうな顔してるじゃん!」
逆に自分では気づかなかった。
それにしても、それと一緒に写っている写真が多い。
「よほど好きだったのね」
記憶では折りたためたはずだ。
使わない時は、部屋の隅に置かれていた記憶もある。
「涼しそうね!」
「そうね、夏はこの上で・・・」
風通しも良いし、ビニール素材でひんやりしていた。
「けどよく怒られもしたわ」
「飛び跳ねないように・・・ってね」
子供程度なら多少跳ねても大丈夫だった。
クッション性も高かったからだ。
「話を戻すけど、名前は?」
残念ながら、ボンボンと飛び跳ねている光景しか思い出せない。
(No.915完)
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