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[No.919-2]あなたを好きだから

No.919-2

「な、わけないでしょ?」
「だったら、あんたなんかと一緒に居ないわよ」

いつもの彼女らしいセリフだ。

「それはこっちも同じ」

僕は僕で、彼女が居ない。

「じゃぁ・・・何があったんだよ?」
「・・・先週の金曜日、覚えてる?」

覚えてるもなにも、毎週金曜日はカラオケの日と決めている。
先週も例外ではない。

「いつものひとりカラオケがどうした?」
「・・・LINEくれたよね?」

確かにLINEした。
特に意味もなく、“デンモク”を写してそれを送った。

「雰囲気出てただろ?」
「そうね」

返事が何だかそっけない。

「・・・原因はそれか!?」

逆に、“デンモク”以外はほとんど写っていない。
だから、突っ込まれようがないはずだ。

「もしかして・・・一緒にカラオケしたかったのか?」
「・・・オンチなの知ってるよね?」

そうだった。

「本心かどうか、聞いてるの!」

言っている意味が理解できない自分がいた。
S919
(No.919完)
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