[No.901-1]父の仕事
No.901-1
登場人物
女性=牽引役 男性=相手
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「ねぇ・・・聞いていい?」
「えっ!?な、なんだよ・・・」
話の流れであることを思い出した。
「なによ、その慌てぶりは・・・」
(まぁ、こんな聞き方すれば男性ならあせるか)
「冗談よ、私の聞き方が悪かったわね」
「・・・脅かすなよ」
やましい気持ちがゼロではなさそうだけど、今回はスルーしよう。
これが目的ではない。
「父親の仕事知ってる?」
「・・・」
彼が考え込む。
そうなってしまうのも分からなくもない。
「聞いたことないな」
「先週ね・・・」
実家に立ち寄った時、母が一枚の絵を見せてくれた。
絵と言うより、殴り書きに近いレベルだったが。
「幼稚園の時に書いたらしいんだけど」
タイトルは“おとうさんのしごと”になっていた。
へたくそな文字ながらも、かろうじてそう読めた。
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