[No.897-1]とぼけた顔して
No.897-1
登場人物
男性=牽引役 女性=相手
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「付き合って、もう5年になるわね」
「そ、そうだな・・・」
いずれ来るかとは思っていたが、今・・・来たようだ。
覚悟を決めよう。
「僕もそろそろかな・・・と」
「バカね・・・違うわよ」
どうやら、僕が考えているような話ではないらしい。
「てっきり、アノ話しかと・・・」
「その気なら、してもいいけど?」
いじわるく返してきた。
「勘弁してくれよ」
「まぁ、いいわ、今回は」
勘違いから思わぬ展開に発展しそうになった。
でも、いずれキチンと話したいとは思っている。
「ねぇ、私のどんなところが好き?」
「なんだよ・・・急に」
やましいことは何もないが、心の準備も必要だ。
男にとってこの手の質問は。
「何か問題でも?」
「そうじゃないけど・・・」
果たして、彼女が望んでいる答えになるのだろうか?
答えによっては面倒なことになる。
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