[No.896-1]グライコ
No.896-1
登場人物
男性=牽引役 女性=相手
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「なぁ、グライコって知ってる?」
「もちろん!」
彼女が元気よく答えた。
けど・・・多分、勘違いしているだろう。
「・・・どう思う?」
どうとでもとれる質問で確認してみた。
「どう・・・って、私は好きよ」
「あなたは?」
やはりそうだ。
ファストフードのアレと勘違いしている。
「僕も好きだよ」
今の時代、音楽はスマホで聴く時代だ。
ミニコンポどころかラジカセすら見かけない。
「同じでよかった!」
僕らの時代、“グライコ”は憧れの的だった。
特にバーが表示されるタイプはワクワクした。
「懐かしいね!」
「・・・懐かしい?」
確かアレは毎冬、販売していたと思うが・・・。
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