ホタル通信 No.388
小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。
小説名:No.465 黒いモヤ
実話度:★★★☆☆(60%)
語り手:男性
勢いに任せた感情的な小説です。でも、冬のホタルの真髄とも言える内容です。
実話度は比較的高めです。夢の部分は創作で、実話のドロドロ感を増すためにあえて加えてみました。
この小説に書かれている話は、他の小説でも度々登場している内容です。彼女がいわゆる“宿無し”なことも初めて書いたわけではありません。
ある意味、彼女が自分の力で部屋を借りること・・・僕や彼女の悲願であったかもしれません。でも、いつも寸前のところまで行くのですが、その願いが叶うことはありませんでした。
実話にドロドロ感があるので、内容は少し哲学的です。
見方を変えれば、少し説教じみた感じもあります。彼女の生き方に口を挟み、僕の思い通りにことを運ぼうとしている身勝手さがにじみ出ています。
彼女を自由にしたいと本気で考えていた一方で、今度は自分が彼女を閉じ込めようとしていたのかもしれません。
今でも想うことがあります。
それは小説の最後にも書いた「だから、生きることを諦めるな」です。何度となく、諦めようとしていた彼女、生きていてくれればそれでいい。
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