[No.889-2]夢の余韻
No.889-2
「何か恋愛に不安でも?」
察してか、彼女が冗談とも思えない表情で聞いてきた。
「それはないけど・・・」
「・・・ならいいんだけどね」
年の瀬を前に、自ら不安を演出してしまった。
「ごめん、変な話をして」
「それだけ、印象に残った夢だってことでしょ?」
あくまで夢は夢・・・そんな言い方だった。
「そういうことだね!」
自分に言い聞かせるように言い放った。
ある意味、はた迷惑な夢だった。
「ところで相手は誰だったの?」
「えっ!?」
なぜかしら、相手が誰であったかだけは覚えている。
彼女ではない・・・でも、言えない・・・。
「覚えてないなぁ・・・」
「そう・・・少なくとも私じゃなければいいけどね」
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コメント
はじめまして。
ラストのお互いの言葉に、二人の心の奥底にあるかもしれない、色々な言葉や想いに想像を掻き立てられました♪
またお邪魔します。
投稿: mika | 2019年1月10日 (木) 21時39分
はじめまして。
ご訪問ありがとうございます。
約5年ぶりにコメントを頂きました(笑)
自己満足のブログですが、またお越しください。
質はともかく数だけはたくさんありますので
投稿: Re:mikaさんへ | 2019年1月11日 (金) 23時46分