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[No.887-1]水泳の時間

No.887-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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「水泳の時間は超・・・嫌だったな」
「・・・私も」

思わぬところで、意気投合した。
泳げない者同士のキズの舐め合いにも似ている。

「泳げないことよりも・・・」
「“なんでみんな泳げるの”でしょ?」
「そう!それそれ!」

根深い部分も同じみたいだった。

「親とかに教えてもらってたんだろうね」
「・・・多分ね」

当時、世にスイミングスクールがなかったわけじゃない。
だから断言は出来ないが。

「そう言えば、“見学組”は居なかった?」
「あぁー!いたいた!」

その子たちが、泳げないのかどうかは不明だ。

「あれは絶対、仮病よね!?」

時には見学どころか、学校を休む時さえあった。
よほど、水泳が嫌いなんだろう。

「私たちも見学すれば良かったね」

そうしなかったのは、褒めてもらいたいところだ。

(No.887-2へ続く)

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