[No.886-2]不思議なエレベーター
No.886-2
「うぅん・・・・」
友人がそうなるのも理解できる。
「断定は出来ないけど」
ボタンが押された雰囲気もない。
もし押したのなら、ランプが付いているはずだ。
「ただ、タイミング的に」
1階に到着したので、消えてしまった可能性もある。
それを私が見ていないだけかもしれない。
「そうに決まってるよ!」
出来れば私もそう思いたい。
「・・・何か変な現象とかは?」
「それは全くないよ」
何かを見たとか、気配を感じるとか・・・そんなことは全くない。
扉がタイミングよく開いたに過ぎない。
「別に嫌な気分にわるわけじゃないし」
「・・・ある意味、便利よ」
不思議な現象だけで、実害はなにもない。
「ただ・・振り返るとね」
私が仕事でクタクタになっている時にそんなことが起きる。
「そう言えば、お母さんも・・・」
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