[No.883-1]人待ち顔の猫
No.883-1
登場人物
女性=牽引役 女性=相手
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(仲間でも待ってるのかな?)
気になりつつも、かまっている時間はない。
「知ってるよ」
学校の近くに、半年前から一匹の猫が棲みついている。
そいつには悪いが、かなり薄汚い。
「何かあったの?」
「ううん、逆に何もないんだけど・・・」
ここ数日、毎日のように顔を合わせるようになった。
「なんか、落ち着かないんだよね」
「あんたが?」
「そう!・・・って、違うわよ!」
一応、ノリツッコミで返した。
落ち着かないのはその猫の方だ。
「な~んだ」
「あのね・・・」
何かを待っているのだろうか?
私には、キョロキョロしているように見える。
「へぇ~そうなんだ」
「仲間でも待ってるのかな?」
とは言え、他の野良猫を見掛けたことがない。
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