[No.882-1]同じ生き物だから
No.882-1
登場人物
女性=牽引役 女性=相手
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「よく耐えたねぇ~」
本格的に枯れ始めたゴーヤを前に、労をねぎらった。
「さすがにもう成長しないよ」
成長どころか、半分以上はすでに枯れている。
「だろうね、この寒さじゃ」
「でも、今年は暑かったから」
10月中旬ごろまで収穫できた。
「ところで台風は大丈夫だった?」
「大丈夫じゃなかったわよ!」
完全に台風をなめていた。
今まで強風にあおられたことは何度もある。
けど、今回のはケタが違った。
「対策はしたんだけどね」
残念ながら、それがほとんど意味をなさなかった。
「だからもう一度ひもで縛って」
「室内から抑えてた」
棒やネットをひもで縛り、それを室内に引き込む。
あとはそれを人力で抑える。
「・・・なんか修羅場ね」
「まさしく、そうだった・・・」
約2時間ほど、強風と戦った。
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