[No.879-2]世界の終わり
No.879-2
「・・続きでしょ?」
「あっ、うん・・・」
たかが夢の話だ、遠慮する必要はない。
「それが不思議と誰も死なない」
「地上がメチャクチャになっても」
それは私も同じだ。
なぜか、生き延びている。
「まぁ、夢だから“何でも有り”だよね?」
突拍子もないことや、理屈では説明できないことが起きる。
それが夢だ。
「それを聞いてちょっと安心した」
「だって、私も無関係じゃないわけだし」
大袈裟だが、確かにそう言えなくもない。
「そうね、同じ地球人として」
逃げ惑う人々の中に、友人も含まれているのだろう。
姿は見えなくとも。
「でも、どんな意味があるんだろうね?」
「・・・そうね」
夢占いでどうでているのか、気にはなる。
でも、夢が夢だけに調べる気になれない。
「でも、殺される夢を見たことがあるけど」
「なぜか死なないんだよね」
経験がないことは、夢でも経験できない。
つまり、死んだ経験がないから、夢でも死なない。
そんなことを聞いたことがある。
「だから、地球は滅びないし」
「私たちも死なない!」
(No.879完)
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