[No.877-1]夢を描け
No.877-1
登場人物
男性=牽引役 女性=相手
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小学校を卒業する時、クラスのみんなで寄せ書きを書いた。
それは卒業文集の表紙にもなった。
「へぇ~よく覚えてるわね?」
「そりゃ目一杯、考えたからな!」
中学生を目の前に、しゃれた言葉でも書こうと考えた。
「そんな年頃だもんね」
「まぁな、子供でもないし大人でもない」
少し背伸びしたい年頃だった。
「で、なんて書いたの?」
「“夢を描け”だよ」
散々考えた割には、あっさりとしたものになった。
「意外にシンプルね?」
「あぁ、自分でもそう思う」
内容までは覚えていないが、みんなそこそこ長文だった。
特に女子はウザイほど。
「そんなこと言うと女子を敵に回すわよ」
「だってそうだろ?」
ついでにイラストも書いてあったりする。
「僕のところに回ってきた頃には・・・」
ほぼ、スペースは残されていなかった。
それもあって、シンプルにせざるを得なかったのが実情だ。
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