[No.876-1]大したことがない翼
No.876-1
登場人物
女性=牽引役 女性=相手
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「あぁ・・・空気が美味しいね!」
「ほんと、こうも違うのね・・・」
山間部のサービスエリアは特にそう感じられる。
適度に潤った、何とも清々しい空気だ。
「隣があなたじゃなかったら、もっと良かったのにね」
「それはこっちのセリフ!」
彼氏が居ない者同士の鉄板な会話だ。
「それにしても、生き返るって感じね!」
それが大げさに聞こえないから不思議だ。
「朝早く出てきて良かったね」
遠出の都合もあった。
それに早朝のおだやかな時間を過ごしたかった。
「そうね、人もまばらだし」
休憩場所もドライブの醍醐味だ。
「景色もいいもんね、ここ!」
「でしょ!?」
一面紅葉とまではいかないが、所々色付き始めている。
「いやぁ~ほんと生き返るわ!」
「さっきも聞いたわよ、それ」
けど、つい口をついて出てきてしまう気持ちは分かる。
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