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[No.873-1]曖昧な恋

No.873-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
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「え?・・・初恋はいつかって?」

何の脈略もなく、話題が飛び出てくる。
だから、女性は怖い。

「えぇっと・・・」

ここは良く考えてから答えた方がいいだろう。
何となく危険な香りがする。

「中学1年の時かな?」
「遅っ!」

間髪入れずに、突込みが入る。

「そうかぁ!?」
「それ、リアルなやつやん!」

(・・・リアル?)

「どういう意味?」

包み隠さず、正直に答えているつもりだ。

「なんていうか、もっとお茶を濁した初恋」
「お茶を濁す?」

つまり、もっと曖昧な初恋と言うことだろうか。
一般的には、こっちの方が突っ込まれる。

「ほら、アイドルがよくゆう・・・・」
「“私はぁ~幼稚園かなぁ~”ってやつ!」

らしくない口調でしゃべり始めた。
どうやら、アイドルを真似ているようだ。

(No.873-2へ続く)

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