[No.872-1]雨男の彼女だけに
No.872-1
登場人物
男性=牽引役 女性=相手
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「・・・」
久しぶりに、その力を発揮したような気がする。
「また、台風が来てるんだって!」
今年は台風やら大雨やら、何かと物騒だ。
「僕のせいじゃないぞ」
「そうなの?」
軽くイジられている。
「あのね・・・」
今年は出掛ける前に、雨が降っていることが多かった。
そのため、“雨男”にならずに済んだ。
「だって、最強の雨男でしょ?」
「おいおい・・・」
「冗談よ、冗談!」
僕にはとても冗談に聞こえない。
多少、やましい気持ちもあるからだ。
「まぁ、強く否定もできないけど・・・」
つい最近も雨男の所以たる出来事があったばかりだ。
「デートの日、大雨降ったよね?」
いわゆるゲリラ豪雨だ。
自分が住んでいる一帯が局地的な豪雨に見舞われた。
「あれ、凄かったよね!」
彼女も、近くに住んでいるから知っているはずだ。
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