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[No.860-1]二代目のネコ

No.860-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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最近、見掛けなくなったネコがいる。
逆に、見掛けるようになったネコがいる。

「また、ネコと戯れてきたの?」
「えっ!?なんで分かるの」

同僚と会うなり、第一声がこれだった。

「そんなにたくさん、“毛”を付けてたら分かるよ」

慌てて全身を確認する。

「あっ!ほんとだ」

アチコチにネコの毛がまとわりついていた。

「時々、気にはなってたんだけどね」
「言ってよ!」

同僚曰く、言うタイミングがなかったらしい。

「今日は今までのネコと違うようね?」
「分かるの!?」

今日は驚きの連続だ。
確かに、いつものネコと違う。

「見てた?」
「あのね・・・私はあなたのストーカーじゃないわよ」

軽い冗談だ。
よくよく考えなくとも見ていたはずもない。

「毛の色が違うからね」

真っ白な毛がエアコンの風で、ふんわりとなびいていた。

(No.860-2へ続く)

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