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[No.849-1]潮干狩り

No.849-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
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少なくとも中学生になってからは行った記憶はない。
そう考えると、・・・年ぶりに来たことになる。

「私なんか、一度も来たことがなかったよ」

僕の場合、実家が海に近い。
加えて、小学校の行事にもなっていた。

「そこそこ距離はあったけど」
「歩いて行けない距離ではなかったな」

ワイワイと騒ぎながら歩けば、そのうち着いてしまう。

「私の場合、海は遠かったな・・・」
「・・・だろうな」

彼女の地域は、内陸に位置していた。
僕もそこに住んでいたことがあるからよく分かる。

「それに、そんな季節も短いからね」
「そもそも、やってたのかな?」

あえて調べたこともないから、何とも言えない。

「でも、急にどうしたの?」
「うん・・・なぜだか、妙に行きたくなって」

テレビとかで見掛けたからではない。
何らかの感情が心の底から、沸々とわいてきたからだ。

(No.849-2へ続く)

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