[No.848-1]小鳥のさえずり
No.848-1
登場人物
女性=牽引役 女性=相手
-----------------------------
友人だからこそ言わなくてはならない。
ただ、友人だけに言いづらいのも確かだ。
「ちょっと気になってることがあるんだけど・・・」
「えっ!・・・やっぱり、気付いてた!?」
友人から意外な返事が返ってきた。
「・・・私も、そうじゃないかと思ってたんだ」
それなら話が早い。
今のうちに、サラッと言ってしまおう。
「は・・・」
「ちょっと、太ったんだよね・・・」
友人に発言を遮られてしまった。
「これからの季節、目立つよね?」
「ん・・・いや、まぁ・・・そうね」
話が思わぬ方向に進み始めた。
気になっていることは、それじゃない。
「言ってくれてありがとう!」
「持つべきものは友人ね!」
完全に誤解されている。
「そうじゃなくて・・・」
早めに話を戻した方がいいだろう。
「違うの!?」
「チッ・・・なによ、もう・・・恥ずかしいじゃない!」
その、気になっているものが、たった“今”出た。
(No.848-2へ続く)
| 固定リンク | 0
「(034)小説No.826~850」カテゴリの記事
- [No.850-2]横を向いてばかりで(2018.06.27)
- [No.850-1]横を向いてばかりで(2018.06.26)
- [No.849-2]潮干狩り(2018.06.24)
- [No.849-1]潮干狩り(2018.06.23)
- [No.848-2]小鳥のさえずり(2018.06.20)
コメント