[No.846-2]即・既読
No.846-2
ある男性のLINEを開いていた。
もちろん、ちゃんとした理由はある。
「好きだから?」
「ち、違うわよ!」
嘘じゃない。
好意はあっても、恋愛上の“好き”という感情ではない。
「まぁいいわ、続けて」
「以前、写真が送られて来てたのを思い出して・・・」
その写真が必要になった。
だから、彼のLINEを開いていた。
「そしたら、彼からLINEが来ちゃって」
「それって、もしかして・・・」
もしかしなくても、“即既読”というやつだ。
「LINEのやり取りの最中なら“あり”なんだろうけど」
それ以外なら、たまたまとは言え、誤解を招きかねない。
「狙ってた?」
「ま、まさか!」
それに関しては、完全に否定できる。
「で、彼の反応は?」
「・・・今までとなにも変わらない」
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