[No.842-1]真っ赤なス-パーカー
No.842-1
登場人物
男性=牽引役 女性=相手
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爆音と共に、1台の車が通り過ぎて行った。
車に詳しくない僕でさえ、それがスーパーカーだと分かる。
「・・・すごいな」
「そうね」
彼女も通り過ぎて行った車を目で追う。
また、周りの人たちも同じだった。
「いかにも!って車だよな」
それこそ、目が覚めるような“赤”だった。
これで目立たないわけがない。
「ほんと、すごい車ね」
独特のフォルムは、日本車を凌駕している。
「・・・やっぱり、気になる?」
「車のこと?」
さっきから、周りの女性陣もザワついている。
何となく理由に察しは付いている。
「やっぱり・・・」
「そうね・・・気にならない方がおかしいわね」
予想はしていたものの、生で言われるとショックが大きい。
「白馬の・・・じゃないけど、そんな感じだよな?」
「そうね、少なくても成功者だろうね」
それに、どうしても運転者がイケメンだと思ってしまう。
ドラマの影響かもしれないが・・・。
「イケメン?あはは、そうかもしれないね」
笑いが気にはなるが、やはりそう思っているらしい。
見ず知らずの人に、ジェラシーを感じる。
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