[No.841-1]夢の河
No.841-1
登場人物
男性=牽引役 女性=相手
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「なぁ・・・君の夢ってなに?」
「えっ!?うちの?」
あまり触れてはいけないことだと思っている。
でも、聞かずには居られない。
「確か、専門学校だよね?医療系の」
「そうやで」
以前、学校の寮に住んでいると聞いたことがあった。
「将来の夢は看護師?」
「う~ん・・・どやろ・・・」
珍しく考え込んでしまった。
「夢やなくて、単なる仕事やね」
イメージとは違う、案外、クールな答えが返ってきた。
「そ、そうなんや・・・」
焦って、僕まで大阪弁になってしまった。
「夢とか、そんなんやない・・・」
「もっと、リアルなもんやね」
真意は分からない。
けど、何を言いたいのかは理解できる。
「生きていくため・・・だよね?」
「・・・まぁ、そんな感じ」
夢の話のつもりが、現実味を帯びた話になってしまった
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