[No.836-2]祈り
No.836-2
「拝んでいたんだよね!」
「・・・」
ごく普通の話とは言わないが、かなり普通の話だ。
「からかったわけ!?」
「勝手に勘違いしただけしょ?」
そう言われると身も蓋もない。
ただ、そんな雰囲気をかもしていた友人にも否がある。
「でも、“ビックリした”って・・・」
「だって、薄暗い道端で拝んでたんだもん!」
「目が悪いから、最初は気付かなくて・・・」
私でもビックリしそうなシチュエーションだ。
「でもさぁ・・・通学路だったっけ?」
「ん?ち、ちがうわよ」
確か、私とは真逆の方向だったはずだ。
「もしかして・・・わざわざ、そこに行ったの?」
「まぁ・・・ね」
まさかこの時期に肝試しとは思えない。
それに話の流れからしても変だ。
「たまたまよ・・・たまたま!」
「・・・なるほどね」
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