[No.833-1]夜桜
No.833-1
登場人物
女性=牽引役 女性=相手
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「風邪でもひいた?」
さっきから、友人の声が鼻声だ。
それに、しゃべり方もおかしい。
「う、ううん・・・たいしたことなぁいわよ」
「それなら、いいんだけど・・・」
季節の変わり目だ、私も何となく体調がすぐれない。
「ところで・・・何これ?」
「何ってぇ、見てのとおりっよ?」
友人から花見に誘われた。
それも、昼間ではなく、夜にだ。
「“夜桜”って、聞いてたんだけど?」
「だぁかっら、夜じゃん!」
言ってることは間違ってはいない。
「・・・で、どうやって楽しめって?」
さすがに、イルミネーションまでは期待していなかった。
けど、さすがにスポットライトくらいは必要だ。
「だめぇ?」
「真っ暗じゃん!」
ひと気の少ない公園の一角だ。
「夜桜よりも、肝試しに近いわよ・・・」
夜桜と聞いて、期待を膨らませて来た。
その結果がこれだ。
(No.833-2へ続く)
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