[No.830-1]結ばれない二人
No.830-1
登場人物
女性=牽引役 女性=相手
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偶然が生んだ不思議な体験だ。
・・・とは言え、オカルト要素は一切入っていない。
「昨日、不思議な体験をしたんだ・・・」
「そうなの!?待ってましたぁー!」
友人はこの手の話が大好物だ。
「で、見たの?どんなだった?」
完全にアレが出た話になっている。
「そうじゃなくて、ちょっと聞いて」
昨日、道を歩いていると、見知らぬ人とすれ違った。
「それ、すれ違い”あるある”ね」
「そんなのあるの!?」
その手の話だけは、無駄に情報を持っている。
「それって、すれ違いざまに・・・」
「“私が見えるのぉー!”ってパターンだよね」
科学で説明できない現象がパターン化されている。
それはそれで夢がない。
「あのね・・・そうじゃなくて」
あらためて、昨日の出来事を話した。
「姿・・・顔が見えない?・・・」
さらに、深みに追い込んでしまったかもしれない。
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「(034)小説No.826~850」カテゴリの記事
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