[No.828-2]陽射しはピンク色
No.828-2
「ちなみに今は何色なの?」
「そうねぇ・・・」
予想に反して、考え込んでいる。
会話の流れからすれば即答して欲しいところだ。
「・・・ピンクかな?」
「それって、やっぱり、景色の色じゃない!?」
桜の花はまだとしても、至るところで桜は見掛ける。
さっきも、さくらのシフォンケーキを食べたばかりだ。
「そうだけど、違うのぉ!」
「じゃぁ・・・以前は何色だったの?」
冬だけに白や青系の色だろうか?
逆に、暖をとるイメージから、赤系もありえる。
「やっぱり、ピンクかな?」
「同じ!?」
「ううん、若干、薄いピンク」
一体何を言いたいのやら・・・会話を続けられない。
「じゃぁ、そう言うことで・・・」
「・・・まったく、分かってないんだから!」
言葉とは裏腹に、突然、腕を組んできた。
「わぁ!なんだよ・・・いきなり・・・」
彼女の頬が、どんどんピンク色に変わって行くのが見えた。
(No.828完)
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