[No.827-1]応援
No.827-1
登場人物
女性=牽引役 女性=相手
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「うわぁぁあぁー!!!」
「やったぁぁー!!!」
心の底からの叫びだった。
何年・・・いや十数年ぶりの叫びだった。
「いよいよ、今日ね!」
「・・・なんかあったっけ?」
世間的には、毎日“何か”の日になっている。
それを除けは思い当たる節はない。
「誰かの誕生日だっけ?」
それはそれで面倒だけど・・・。
「何言ってるのよ、今日は女子・・・」
「あぁ・・・オリンピックね、冬の」
そう言えば、テレビでも連日、放送している。
「見てないの?」
「・・・逆に見てるの?」
別に興味がないわけじゃない。
「みんな大活躍してんのよ!?」
「へぇ~そうなんだぁ」
馴染みがない競技が多くて、いまいちルールが分からない。
カーリングにしても、スピードスケートにしても。
「なんだ・・・見てんじゃん」
「だって、他に見る番組がないからね」
極端に言えば、仕方なく見ている。
それに見ていると言っても、心底見ているわけではない。
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