[No.821-1]笑われる漢字
No.821-1
登場人物
女性=牽引役 女性=相手
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テレビで、何らかの再現ドラマが放送されていた。
そこに登場する子供の行動から、あることを思い出した。
「・・・それなら、私も見たわよ?」
それなら話も早い。
「でも、内容まではあまり覚えてないなぁ~」
「スマホいじってたし」
活字離れならぬ、テレビ離れの実体がここにあった。
「大袈裟ね!それなりに見てたわよ」
「それなら・・・」
例の再現ドラマの話を持ち出した。
「あぁ・・・アレね?」
「ホント、分かってる!?」
適当にあいづちを打っているように見えなくもない。
「失礼ね!読書好きな子供の話でしょ?」
「そうそう!ちゃんと見てるじゃん」
一応、“さすが友人!”と心の中で褒めておこう。
「で、それがなにか?」
「ほら、その子供がさぁ・・・」
読めない漢字を親に聞きにくるシーンがあった。
結構、難しい本を読んでいるようだった。
「それを見た瞬間、思い出しちゃって」
きっとそれは、私だけじゃないと思う。
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