[No.818-1]老人とイヌ
No.818-1
登場人物
女性=牽引役 女性=相手
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瞬間的に、あることを想像した。
その違和感が明確だったからだ。
「・・・何だか元気ないわよ?」
「そ、そうかな・・・」
否定してみても、自覚できるほど声に元気がない。
「どうみてもそうでしょ!?」
確かに隠すつもりもない。
「彼とケンカしたとも思えないし・・・」
嗅覚・・・いや、感性だけは鋭い。
「朝、いつもすれ違う人が居るんだけど」
「あっ!ちなみに“おじいちゃん”だからね」
いらぬロマンス話にならぬよう、始めからクギを刺した。
「えっ!?まさか・・・」
「・・・ん?ちがうちがう!」
友人の反応を見れば何を言いたいか分かる。
「脅かさないでよ・・・」
知り合いでもないのに、この驚きようだ。
何だか嬉しくもある。
「でも、ある意味あたってるかも」
気掛かりなのは、その“相棒”の方だ。
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