[No.816-1]痛かった?
No.816-1
登場人物
女性=牽引役 女性=相手
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奥の方から子供の大きな泣き声が聞こえてきた。
多分・・・あれのせいだろう。
「どう体調は?」
「まぁまぁかな」
ここ数日、体調がすぐれない。
いわゆる風邪の諸症状が出ている。
「まさか、インフルエンザじゃないわよね!?」
「それは大丈夫、検査済みだから」
とは言え、体調不良に変わりはない。
「それなら、いいけど・・・」
「それって、私のことを心配して言ってくれてる?」
何となくそんな風には聞こえない。
「失礼ね・・・もちろん、自分の身が心配だからよ」
「こらぁ!」
もちろん本心ではなく、冗談のレベルだ。
小学校からの付き合いだ・・・それくらい分かっている。
「冗談!?本気よ?」
「はいはい・・・」
即興のコントがエスカレートする前に、強制終了させた。
「ところで、この前、病院に行った時に・・・」
例の泣き声の話をした。
「病院じゃ日常的なシーンだよね?」
インフルエンザもあってか、小さな子供が多くいたように思えた。
あの鳴き声は多分、注射をしたためだろう。
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