[No.814-2]さりげない会話
No.814-2
「ふぅ~生き返るわね!」
この時期にしては、寒さが厳しい。
「数日前までは暖かかったんだけどね」
「でしょ!」
空港に着いた瞬間にそう感じた。
そのひんやり感が例年とは違うと。
「雪も少ないようね?」
列車の窓から見える雪景色に、物足りなさを感じた。
「うん、全然と言っていいくらい」
「・・・だよね」
線路沿いは、人の手も入らない。
だからこそ、そう言えるのだ。
「・・・私の腰くらいかなぁ?」
「まぁ、線路沿いならその程度ね」
雪の話は、飽き飽きするほどしてきた。
けど、自然に出てしまう。
「この辺りも少ないよね?」
「でも、観光客はそうは思わないだろうな」
(No.814完)
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