[No.814-1]さりげない会話
No.814-1
登場人物
女性=牽引役 女性=相手
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「こっち、こっちぃ~!」
「ひっさしぶぅりぃ~!」
私の顔を見るなり、友人が大声と共に手を振り始めた。
(声が大きいよ・・・)
恥ずかしさもあり、急いで友人のもとに向かった。
「そんなに大声を出さなくても・・・」
「そう?聞こえないと思って」
確かに改札前は、雑踏の真っただ中だ。
やや大きな声で話して、丁度良いくらいだ。
「それに久しぶりって・・・夏にも会ったじゃない?」
「だから、久しぶりじゃない?」
こんな所で“親睦”を深めても仕方がない。
「・・・とにかく暖かい所へ行かない?」
「それもそうね」
予報通り、今日は一段と冷え込んでいる。
「じゃあ、いつもの店に」
「了解!」
足早に、駅を後にした。
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