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2018年1月

[No.817-2]交換日記

No.817-2

「他のクラスの人から、笑われたこともあったけど」
「みんな色んなこと書いたわ」

もちろん、担任のリーダーシップがあってのことだ。

「へぇ~、すごいね・・・」
「続けるだけでも大変なのに」

妙な説得力がある。
さすが、ブログもツイッターも三日坊主だけのことはある。

「3年生になったら、担任も変わって・・・」

クラス替えもあって、自然消滅した。

「あの担任、あのメンバーだから続いたんだと思う」
「・・・それはあるね」

実際、あの担任も新しいクラスでは日記を始めなかった。

「多分、私たちに何かを感じたんだと思う」

良い雰囲気だけではなく、悪い雰囲気も。

「いい先生ね・・・」
「うん、私の日記に対しても・・・あっ!」

ひとつ思い出した。

「なに?」
「私って、昔から“そうだった”みたい」

日記には、正直な気持ちをストレートに書いた。

「だから、よく物議を醸したな」

今で言ういわゆる、“炎上”だった。
S817
(No.817完)
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[No.817-1]交換日記

No.817-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「懐かしいね!」

テレビで交換日記の話題が出ている。

「それって、昭和の話じゃないの?」

平成生まれが言いそうなことだ。
私を含めて。

「昭和の人に怒られるわよ・・・」
「だって、一度も経験したことないんだけど?」

私も世間で広く知られている交換日記の経験はない。
ただ、似たようなシステムを経験した。

「中学生の時・・・」
「えっ!?彼氏がいたの?」

その驚きようが何とも憎らしい。
実際、いなかったとしても・・・だ。

「最後まで話を聞きなよ」

2年生になった時、日替わりで日記を書くことになった。
それは担任の先生が言い出したことだった。

「1ヶ月に1回、順番が回ってくる程度だったけど」

クラス全員が思い思いのことを書いた。
たわいない日常から、悩みごとまで。

「やっぱり昭和じゃん!」
「・・・でも、うらやましいな」

色々な意味で、クラスの一体感は高まった。

(No.817-2へ続く)

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ホタル通信 No.348

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.356 誘導メール
実話度:★★★★☆(80%)
語り手:男性

「そんな時代もあったね」と、つい口ずさんでしまいそうな小説で
す。とは言え、小説上の女性とは今も繋がりはあります。

この“誘導メール”なんですが、実はこれ以前にも似たような行
為をしたことがあります。背景は省略しますが、この女性を含め
て、数名で飲みに行く機会がありました。その際、幹事だった私
は、皆に電話番号とメールアドレスを教えました。
もちろん、遅れたりする際の緊急連絡の意味であり、ごく自然な
行為でした。ただ、本当はその女性に自然な形で連絡先を教え
るという意味も含まれていました。

実話度がしめす通り、ほぼ事実です。その女性から送られて来
た最後のメールのみが創作です。さすがに、これは出来すぎて
いますよね?
こんなメールを受け取ってしまったら、ある意味、怖くもあります。
単なる知人の関係だと、ここまでは書かないでしょう。でも、かな
り上っ面だけの社交辞令に聞こえなくもないのが難しい所です。
いずれにせよ、この部分は創作ですから、アレコレ悩む必要はあ
りませんが・・・。

最後にこの女性は、当ブログではお馴染みの人です。
やや古めの表現になりますが、ツンデレ系を基本にした「ツンツン
ツンデレツンツン・・・」な方です。
S348

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[No.816-2]痛かった?

No.816-2

「そうだけど、思い出さない?」
「・・・もしかして」

ここまで話せば、鈍感な友人でも思い出すはずだ。

「ちょっとやめてよ・・・恥ずかしい・・・」

予防接種の注射で大泣きしていた友人が重なる。
高学年になっても泣いていた記憶が残っている。

「私は一度も泣いたことがないわよ?」

少し自慢げに話した。

「鈍感だっただけでしょ?」
「う、うぅ・・・」

友人の逆襲に返す言葉を失った。

「冗談よ、冗談!」
「けど・・・私も思い出したんだけど」

ニヤけた表情に嫌な予感を覚えた。

「確かに泣いた姿を見たことはなかったわね」
「で、でしょ?」

私の記憶は正しかったようだ。

「でも・・・」
「あれは、みっともなかったわよ?」

“あれ”が何のことか見当が付かない。

「・・・何なのよ・・・“あれ”って?」

恐るおそる聞いてみた。

「誰かが終わるたびに・・・」
「“痛かった!?”と何度も聞いてたよね?」

S816
(No.816完)
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[No.816-1]痛かった?

No.816-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
奥の方から子供の大きな泣き声が聞こえてきた。
多分・・・あれのせいだろう。

「どう体調は?」
「まぁまぁかな」

ここ数日、体調がすぐれない。
いわゆる風邪の諸症状が出ている。

「まさか、インフルエンザじゃないわよね!?」
「それは大丈夫、検査済みだから」

とは言え、体調不良に変わりはない。

「それなら、いいけど・・・」
「それって、私のことを心配して言ってくれてる?」

何となくそんな風には聞こえない。

「失礼ね・・・もちろん、自分の身が心配だからよ」
「こらぁ!」

もちろん本心ではなく、冗談のレベルだ。
小学校からの付き合いだ・・・それくらい分かっている。

「冗談!?本気よ?」
「はいはい・・・」

即興のコントがエスカレートする前に、強制終了させた。

「ところで、この前、病院に行った時に・・・」

例の泣き声の話をした。

「病院じゃ日常的なシーンだよね?」

インフルエンザもあってか、小さな子供が多くいたように思えた。
あの鳴き声は多分、注射をしたためだろう。

(No.816-2へ続く)

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[No.815-2]私の場合は

No.815-2

「そうそう!」

洋服売り場は子供にとって格好の遊び場だ。

「・・・仕方ないわね」

許したと言うより、あきらめたと言ったほうが良いだろう。

「ところで、体は大丈夫?」
「大丈夫よ、自転車がぶつかってきたわけじゃないし」

“むしろ子供のほうが凶器よ”と言いそうになった。

「その割には、結構な悲鳴だったわよ?」
「そりゃそうでしょ!?突然だもん!」

とにかく、この場を離れたほうがよさそうだ。
どうやら鬼ごっこが、また始まったみたいだ。

「ほんと・・・懲りないんだから・・・」
「それが子供でしょ?」

友人をなだめながら、子供とは反対方向に歩く。

「実は・・・私も経験あるんだ」
「そうなの!?」

正直、完全に忘れていた。
けど、友人を見ていると、記憶が蘇ってきた。

「ほら!あなたも痛い目にあってたんじゃない!」
「痛い目に?・・・そうも言えなくないけど」

どちらかと言えば、痛い目にあわせたほうの立場だ。
S815
(No.815完)
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[No.815-1]私の場合は

No.815-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「わぁぁ!」

友人が悲鳴と共に、私に寄りかかってきた。

「ど、どうしたの!?」
「い、いてててて・・・」

友人をよそに、二人の子供がその場から遠ざかって行った。

「ぶつかった!?」
「そ、そうみたい・・・」

こちらを気にすることなく、向こうではしゃいでいる。
まるで何もなかったかのように。

「こ、この、クソ・・・ガ・・・」
「まぁまぁ・・・下品な言葉はおさえておさえて」

気持ちは分からなくもないが、相手は子供だ。

「子供だからこそでしょ!?」
「親の顔が見てみたいわ!」

なかなか怒りが収まらないようだ。
それどころか逆にヒートアップしている。

「けど、わざとじゃないんだしさぁ」

どうやら、二人で鬼ごっこをしているみたいだった。

「ここは心を広く持って!ねっ?」
「・・・まぁ・・・うん・・・そうね・・・」

ようやく、クールダウンしてきた。

(No.815-2へ続く)

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ホタル通信 No.347

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.318 超・雨女
実話度:☆☆☆☆☆(00%)
語り手:女性

手前味噌で恐縮ですが、雨女・雨男シリーズの中でも、完成度
が高い話だと思っています。

このシリーズは、作者が雨女あるいは雨男のどちらかであると
いう事実から成り立っています。基本的には、実話度は低く、創
作要素が強い作品が多いのが特徴です。
さて、今回の話を一言で言えば「本来嫌われるべき雨女が役に
立った」です。“役に立った”と成り行き的なものではなく、あえて
私が選ばれた・・・と言ったほうが適切です。

手前味噌が続きますが、このシリーズは比較的、良くできた話が
多く、オチもそれなりに気が利いたものに仕上がっています。
実話や実話をヒントにするという当ブログの主旨からは大きく外れ
ているのですが、唯一、このシリーズは自分でもお気に入りです。
科学的根拠はありませんが、今でも雨女・雨男と思わせる出来事
が続いており、小説のきっかけには事欠きません。

何度か書いたことがありますが、この手の話は文字よりも映像の
方が面白いかも知れませんね。その意味で始めた「ヴィジュアル
ホタル」なんですが、1話だけしか作れていません。
凝り性な性格が災いして、必要以上に時間が掛かってしまうのが
原因です。でも、歩みは遅くともまた始めてみようと考えています。
S347

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[No.814-2]さりげない会話

No.814-2

「ふぅ~生き返るわね!」

この時期にしては、寒さが厳しい。

「数日前までは暖かかったんだけどね」
「でしょ!」

空港に着いた瞬間にそう感じた。
そのひんやり感が例年とは違うと。

「雪も少ないようね?」

列車の窓から見える雪景色に、物足りなさを感じた。

「うん、全然と言っていいくらい」
「・・・だよね」

線路沿いは、人の手も入らない。
だからこそ、そう言えるのだ。

「・・・私の腰くらいかなぁ?」
「まぁ、線路沿いならその程度ね」

雪の話は、飽き飽きするほどしてきた。
けど、自然に出てしまう。

「この辺りも少ないよね?」
「でも、観光客はそうは思わないだろうな」
S814
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[No.814-1]さりげない会話

No.814-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「こっち、こっちぃ~!」
「ひっさしぶぅりぃ~!」

私の顔を見るなり、友人が大声と共に手を振り始めた。

(声が大きいよ・・・)

恥ずかしさもあり、急いで友人のもとに向かった。

「そんなに大声を出さなくても・・・」
「そう?聞こえないと思って」

確かに改札前は、雑踏の真っただ中だ。
やや大きな声で話して、丁度良いくらいだ。

「それに久しぶりって・・・夏にも会ったじゃない?」
「だから、久しぶりじゃない?」

こんな所で“親睦”を深めても仕方がない。

「・・・とにかく暖かい所へ行かない?」
「それもそうね」

予報通り、今日は一段と冷え込んでいる。

「じゃあ、いつもの店に」
「了解!」

足早に、駅を後にした。

(No.814-2へ続く)

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[No.813-2]僕の順番

No.813-2

問題はこれに対して、どう返信するかだ。

「・・・余計なことは考えずに」

新年に相応しい無難なスタンプを返した。

「・・・ん?」

数分後、スタンプが送られてきた。

『いいことがいっぱいありますように』

この後も、スタンプのやりとりがしばらく続いた。

(・・・まてよ)

ふとあることが気になった。
それは最初のスタンプが送られてきた時間だ。

「9時42分か・・・」

僕を気遣って、遅めに送ってくれたのかもしれない。
なにせ、元旦の朝だ。

「いや・・・」

彼女が新年の挨拶を送ったのは、僕だけじゃないだろう。
他にも居るはずだ。

「僕は後の方?」

その可能性はある。
送られてきた時間が、中途半端に見えなくもないからだ。

「う~ん・・・何だよ、新年早々!」

彼女とはそんな不思議な関係だ。
S813
(No.813完)
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[No.813-1]僕の順番

No.813-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
『あけましておめでとうございます』

目覚めると、LINEが届いていた。

「相変わらずだなぁ・・・」

初笑いならぬ、初苦笑いだった。
文字ではなく、いつもの通りスタンプでそれが届いたからだ。

『すてきな1年になりますように』

新年のあいさつに、もうひとつスタンプが添えられていた。
ふたつとも、彼女が好きなスヌーピーのスタンプだ。

「・・・」
「素直に嬉しいな」

普通に考えれば、単なる社交辞令に過ぎない。
今朝は、こんなあいさつが飛び交っているだろうから。

「こんな時こそスタンプなんだろうけど・・・」

華やかな年明けこそ、文字よりもスタンプだ。
イラストが華やかさを演出するからだ。

「でも・・・なぁ・・・」

スタンプだと微妙なニュアンスが伝わってこない。
そこに何かが隠されていたとしても。

「考え過ぎかな?」
「いや・・・どうだろう?」

彼女とはそんな不思議な関係だ。

(No.813-2へ続く)

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ホタル通信 No.346

小説名:No.273 傘の中
実話度:★★☆☆☆(40%)
語り手:女性

衝撃の一言かもしれない「友達と居るほうが楽しい!」は事実な
んですよ。ただ、小説上の私(女性)が彼に言ったのか、彼が私
に言ったのか・・・あえて事実は伏せて曖昧にしておきます。

あらためて読んで見ると、懐かしさと恥ずかしさ、それと悔しさが
込み上げてきました。
照れ隠しの言動であったとしても、なぜそんなことを言ったのか、
当時も今も謎のままです。もちろん、小説にも書いてあるとおり、
そのままの意味ではないことは確かです。本当は前後に何らか
のセリフがあったり、背景がある中での一言だったはずです。
テンパっていたせいで、それら飛び越して、結論めいたものを言
ってしまったのでしょうか・・・。

後半は、ほぼ創作で、手紙のやり取りは実際にはありませんで
した。もちろん、そこから発展することになる謝罪の言葉、逢う機
会もありませんでした。
あえて言えば、今回のエピソードとは関係ない部分で、彼と再会
したことはあります。また、自然消滅についても同じことが言えま
す。

最後に、重要な事実をひとつ紹介しておきます。
小説では、その一言を私が認識している中で話が進んでいます
が、実際はそれを認識していない・・・つまり、何をしゃべったのか
覚えていませんでした。
数年後、彼と再会した時に「当時、こんなことを言ってたよね」との
事実を伝えられました。
T346

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