[No.804-2]ロケットパンチ
No.804-2
「・・・そうだ!こんな遊びやらなかった?」
突然、あることを思い出した。
「なによ!急に・・・」
あらためて姿勢を正してみる。
加えて、袖で手がもっと隠れるように、わざと肩をすぼめた。
「・・・なにしてるのよ?」
「まぁ、見ててよ」
指先まですっぽりと袖で隠された状態で、あの言葉を発した。
「ロケットパァァーンチィ!!」
声と同時に、片腕を前に突き出す。
まるで、腕が飛んで行かんばかりに。
「・・・」
「いや・・・だから・・・その・・・」
女子には理解出来なかったのかもしれない。
「ほら、マジンガーZとか・・・」
「知ってるわよ、それくらい」
冷ややかだった目が、より一段と冷たくなった。
「“冷凍ビーム”を、おみまいするわよ!」
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