« [No.792-2]思い出のブルーハワイ | トップページ | [No.793-2]一本の糸 »

[No.793-1]一本の糸

No.793-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
振り返ると、とても不思議なことがある。

「たしかに、そうね」

同窓会では昔話に花が咲く。
加えて、必ず恋愛話に発展して行く。

「でしょ!?」

私たちの高校は女子校だった。
だから、ふたりとも彼氏は他校にいた。

「電話で連絡を取り合っていた記憶がなくて」
「・・・私も」

今のように、携帯もメールもない時代だ。
あったのは、いわゆる“黒電話”だった。

「高校生にはハードルが高かったよね?」

特に、彼氏が彼女に電話する場合は。

「・・・私も数回しか話した記憶がない」

それでも、学校帰りに何度となく一緒に帰っていた。
その時、どうやって連絡を取り合っていたのだろうか?

「そうよね、特別な日ならともかく・・・」
「日常的な連絡って、ほんとどうやってたんだろう・・・」

ただ、なんとなくある記憶が残っている。

(No.793-2へ続く)

| |

« [No.792-2]思い出のブルーハワイ | トップページ | [No.793-2]一本の糸 »

(032)小説No.776~800」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: [No.793-1]一本の糸:

« [No.792-2]思い出のブルーハワイ | トップページ | [No.793-2]一本の糸 »