[No.791-1]学生二枚
No.791-1
登場人物
男性=牽引役 女性=相手
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思い出すと今でも恥ずかしくなる出来事だった。
「ほんと、便利になったよなぁ~」
“しみじみ感”を出し過ぎたのが原因だったのかもしれない。
「その昔、なにかあったの?」
すぐに食い付かれた。
それに的を得ている質問だ。
「いや、ほら、なんだ・・・」
「ネットでもチケットが買えるだろ?それに・・・」
こうして無人の機械からも買える。
「昔はこうはいかなかっただろ?」
「確かに、今とは雰囲気が違う窓口で買ってたわね」
窓口と言っても今のようなオープンなスタイルではなかった。
「学生の頃は緊張したなぁ」
独特の雰囲気にのまれていた記憶がある。
「・・・それで?」
「あぁ・・・ええと・・・」
高校生の時、初めて映画館に行った時の話だ。
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「(032)小説No.776~800」カテゴリの記事
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