[No.786-1]露先
No.786-1
登場人物
男性=牽引役 女性=相手
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「ちょっと・・・・みっともないわよ」
「えっ!?何が?」
彼女が何やら指摘してきた。
「何がじゃないわよ・・・後ろを見て」
「後ろ?」
おもむろに後ろを振り向いた。
・・・特になにもない。
「あのね・・・コントじゃないんだから!」
「その後ろのことじゃないの!」
“じゃぁ、どの後ろだよ”と突っ込みたくもなる。
「ちゃんと伝えろよ」
「もぉ!・・・傘そのものの後ろを見て」
素直に傘そのものの後ろをみた。
「あっ・・・」
「どう?理解できた?」
傘の骨が一本飛び出ている。
「壊れちゃってる?」
「生地が外れているだけかもしれないよ」
大急ぎで、飛び出している箇所を確認した。
幸いにも、外れているだけのようだった。
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「(032)小説No.776~800」カテゴリの記事
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