[No.779-1]あの駅
No.779-1
登場人物
女性=牽引役
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ぼんやりとテレビを見ていた。
道行く人が、何かのインタビューを受けている。
「あれ?」
何となく見覚えのあるアングルだ。
なんだか胸のあたりがザワザワする。
「もしかして・・・」
改札を抜けたすぐ目の前が、待ち合わせの場所だった。
そこで合流して、駅の構内を出る。
「確か、構内を出たら右に曲がって・・・」
そのアングルは曲がった時に見える景色に似ている。
ただ、駅の周辺は比較的、似ていることも多いだろう。
「もう少し右よ、右!」
インタビューしているカメラのアングルが変わり始めた。
私の気持ちを察してか、右に大きくパンした。
ビルの間から高架が見える。
「・・・だよね?」
タイミングよく見覚えのある電車が通過した。
(・・・と言うことは)
もう少し右に、旅行会社があったはずた。
今でも残っているならば。
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