[No.774-1]ひまわりとセミ
No.774-1
登場人物
男性=牽引役 女性=相手
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「いきいきしてるやん!」
通りすがりの道端に、ひまわりが植えられていた。
皆、太陽を見つめるかのように咲いている。
「黄色がまぶしいな」
「せやね」
まるで黄色のお手本のような色鮮やかさだ。
虫じゃなくても、つい近寄りたくなる。
「これなんか、うちより背が高いやん・・・」
そういうと、その場で軽くジャンプをした。
「それでも、負けてるし!」
「・・・だな」
よほど悔しかったのか、そのひまわりに“ガン”を飛ばす。
「まぁ、ゆるしてあげたら?」
「せやね・・・」
そう言うと、葉っぱに手をかけた。
「なにしてるの?」
「仲直りの握手!」
この際、手ではないことは気にしないでおこう。
「・・・あれ?」
「どうした?」
急にその場にしゃがみこんだ。
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