[No.770-2]誰のせい?
No.770-2
「昨日は、朝からデートだと知ってたでしょ?」
「あぁ、あれだけ何度も聞かされれば」
僕達は恋人同士ではない。
単に“似た者同士”の友人に過ぎない。
「わざと?」
「えっ!?ま、まさか・・・」
デートを台無しにしようと考えたと思っている。
「せめて、昨日は家に居てくれなきゃ・・・」
「ハァ・・・」
反論したくてもできない自分がいる。
自分の“雨男力”を知っているからだ。
「初デートだったのにぃ!」
「ご、ごめん」
確かに、何度も不安定な空を刺激したことがある。
「買ったばかりのワンピースも・・・」
最後まで聞かずとも分かる。
「昨日は午後から出掛ける用事があったので・・・」
なぜだか、申し訳なくしゃべってしまった。
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