ホタル通信 No.326
小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。
小説名:No.262 解けた氷
実話度:★★★☆☆(60%)
語り手:男性
彼女は、実際には私の直接の部下ではなく、ある仕事を通じての部下というポジションでした。
彼女と仕事をするようになった当初の印象は最悪でした。単に事務的ということではなく、小説にも書いた通り、一言で言えば不信感があらわになっていました。
ただ、その理由を聞けなかったため、仕事を通じて信頼関係を築こうと考えました。そのため、彼女がどんな仕事をしているか、まずは彼女に興味を持つことから始めました。
仕事知ると共通の話題が生まれる・・・これ自体も彼女にとっては嬉しかったと思います。
私自身も彼女の仕事に精通しだすと、彼女のミスや仕事の改善点も目に付くようになりました。
普通なら小さなミスを指摘する「ウザイ上司」になりそうなのですが、彼女にとっては、仕事のやりがいに変わったような気がしています。
ある日、本人が「仕事をキチンと見てくれているから身が引き締まる」みたいなことを言ってくれた記憶があります。
今までは良くも悪くも野放しだったわけですから、普通なら嫌がられる指摘でも、彼女はこころよく受け止めてくれました。
彼女とのそんな関係を氷に例えました。でも、二人の間にあった氷の壁が解けたからではなく、それほど彼女の心が冷たく閉ざされてい・・・と考えていただく方がいいでしょうね。
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