[No.760-1]ストリートライブ
No.760-1
登場人物男性=牽引役
女性=相手
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「じゃぁ、あとはよろしくぅ!」
何を“よろしく”されたのかは分からない。
「あぁ・・・」
とりあえず、生返事だけは返しておいた。
「ふぅ~」
ため息にも似た声が出てしまった。
でも、どちらかと言えば安堵の声だ。
(やれやれ・・・)
女性の買い物に付き合うことほど大変なものはない。
特に化粧品の場合は。
女の花園というか戦場と言うか・・・とにかく居場所がない。
(ようやく一休みできそうだな)
だから、彼女とは分かれて行動することにした。
行動と言っても、僕は単なる休憩だ。
「・・・ん?」
椅子に腰掛けた途端、どこからともなく歌声が聞こえてきた。
姿は見えないが、声は近い。
「たまにはいいかもな」
悪くない曲調だ。
ロックやパンクのような激しいものではない。
これなら、休憩の邪魔にならない。
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「(031)小説No.751~775」カテゴリの記事
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