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[No.759-2]運命の人

No.759-2

「札幌に行ったことは?」

二十歳どころか、一度も北海道の地に足を踏み入れたことがない。

「じゃあ、彼は?」
「彼も同じで、北海道を出たことがないって」

つまり、二人は二十歳の時に出会えるはずもない。

「・・・まぁ、あくまでも占いというか・・・何というか・・・」

友人のフォローがぎこちない。
彼を運命の人と思っていただけに、残念な結果だった。

「気にしない!気にしない!」

と言われても気にせずにはいられない。
彼とは結婚も考えているからだ。

「・・・違うのかな」

そうなると、運命の人は別にいることになる。

「・・・ん?」

友人が何か気付いたようだった。

「確か、私たち・・・二十歳の時に出会ったよね?」
「そうだけど・・・まさか、あなた!?」

言い終えた瞬間に私もあることに気付いた。

「ちょ、ちょっと待って・・・」

急いで、その占いを確認してみた。

「・・・男性用」

女性向けは別にあった。
S759
(No.759完)
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