[No.757-1]にぎわいの季節へ
No.757-1
登場人物男性=牽引役
女性=相手
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「ねぇ、覚えてる?」
何となく、そんなことを言われそうな予感はしていた。
「・・・あぁ」
彼女との思い出なら山のようにある。
けど、今のシチュエーションなら、あれしかない。
「どう・・・当時を振返ってみて?」
「なかなか手厳しいな・・・」
なにか“あった”のではない。
逆に、なにも“なかった”のだ。
「そりゃそうよ・・・」
「乙女心がわかんない人だったでしょ?」
僕が高校の時の話だ。
そんな僕に、高望みをしても仕方がない。
「当時はみんなそうだろ?」
「・・・そうかな?」
男子の方が恋愛には消極的だったと思う。
どこか、硬派をきどるあまりに。
「じゃ、今はどうなの?」
「えっ!?」
同窓会の夜は、ある意味危険に満ち溢れている。
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