[No.756-1]出世の神様
No.756-1
登場人物男性=牽引役
女性=相手
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「ほら、あったわよ!」
正直、あまり気乗りしない。
「なにしけた顔してるのよ?」
「さぁ、行くわよ!」
とある神社に連れてこられた。
そこそこ有名な神社らしい。
「そんなに張り切らなくてもいいだろ?」
「あなたのためでしょ?」
有り難いと言えば、有り難い話だ。
僕のことなのに、神頼みまでしてくれようとしている。
「ほら、早くお賽銭!」
「これくらいでいいかな・・・?」
奮発して100円玉を取り出した。
「ばかね!これくらいは必要よ!」
そう言うと、僕の財布から千円を抜き取った。
「ちょ、ちょっとぉ~!」
「私も千円出すからさ」
昇格試験を、この二千円に託すようだった。
相場がいくらかは別にして。
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