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[No.753-1]遅れた理由

No.753-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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「わぁぁ!・・・・ビックリしたぁー!」

あまりの音の大きさに、思わず声が出てしまった。

「遅刻なんて、珍しいじゃない・・・」
「電車でも遅れたの?」

返答に困る。
本当のことを言うのは、何だか照れくさいからだ。

「ちょっと、体調がすぐれなくて・・・」

上司には、始業前に遅れる旨、連絡していた。
だから、何も問題はない。

「・・・風邪?」
「まぁ、そんなものかな・・・」

これ以上の追求は、できればして欲しくない。

「いつも遅くまで飲んでいるせいよ」

“遅くなるのは誰のせい?”と突っ込みたくなる気持ちを抑えた。

「そ、そうかもしれないね」
「それとも、なに?彼にうつされた?」

彼氏が居ないのを知ってて聞いてくる。
同僚のいつものパターンだ。

「はいはい・・・妄想の彼にうつされたの!」

これに関しては、あながち嘘じゃない。
妄想の彼はいる。

(No.753-2へ続く)

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