ホタル通信 No.316
小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。
小説名:No.292 決意の花火
実話度:★★★★★(100%)
語り手:男性
実話度は、一部を除いてほぼ100%ですが、小説のタイトルを見てもどんな話だったのか思い出すことができませんでした。
あらためて読んで見ると・・・自分で言うのもなんですが、胸が熱くなりました。実話度が示す通り、ドラマのような展開が、現実に起き
ようとしていました。
彼女は彼と住んではいるものの、住んでいる理由はそう単純なモノではありませんでした。端的に書けば行き場所がない彼女にとっての“転がり先”だったわけです。多少の恋愛感情がなかったわけではないものの、“住まわせてもらっている”という、負い目からきた感情だったのかもしれません。
冬のホタルの読者なら分かるとは思いますが、その彼女は“せいじゅうろうシリーズ”の菜緒に他なりません。
大袈裟ですが、彼女の脱出劇はこの小説に始まったことではなく、過去にも何度かありました。ただ、ここまで具体的に話が進んだことはなかったため、その期待は大きく膨らみました。その分、未遂で終ったときの落胆もまた大きなものでした。
あらためて読み返してみると、ラストに書いてある「真夏の逃亡劇」というのが小説のタイトルに相応しい気もします。でも花火のように派手に咲いて儚くも散った“私の心”を表現したかったため、今のタイトルにしたように記憶しています。
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